心の伊達市民~情報交流人口大募集!
日本の国土づくりのビジョンを示す国土形成計画、次期計画を審議する国土審議会の中に「ライフスタイル・生活専門委員会」というのがあり、興味深い検討を行っています。
特に、妙な新鮮さを放っているのが、これからの人口のとらえかたです。
人口の観点からは、「定住人口」が減少する中で、インターネット住民等の「情報交流人口」、観光旅行者等の「交流人口」、都市住民が農山漁村等にも生活拠点を持ち、二地域で住民となる「二地域居住人口」といった様々な人口に注目が集まっています。
「情報交流人口」、「交流人口」、「二地域居住人口」は、生まれた場所であるとか、働く場所であるとかいう制約がなく、自らの価値観により選択することができるという点で、人口が生み出す見かけ上の潜在的な活力に可能性を見出すということなのでしょう。
ところで、みなさんは、この人口の規模をご存知でしょうか?
私もはじめて知りました。
定住人口 約1.3億人
交流人口 約1.5億人
二地域居住人口 約100万人
情報交流人口 約35万人
情報交流人口35万人。国土形成計画策定を担う国土交通省国土計画局では、この情報交流による登録人口規模を把握するのに、全国の都道府県及び市区町村を対象にアンケート調査(2006年6月記者発表)を実施しています。
登録を行う目的については、様々なようです(交流促進(365自治体)、二地域居住促進(23自治体)、定住促進(56自治体)、その他(121自治体))が、その個別の内容が注目です。
地域の知恵をひねり、地域間のお客様獲得競争がかなり露骨に行われています。
内容的な良し悪しはそれぞれの判断に任せるとして、まだまだ開拓余地のあるインターネットなどの情報ツールを活用した“飛び地のコミュニティ”づくりは、地域外の人たちに夢と希望をもたらすばかりでなく、文化、観光、物産、移住など様々な分野での地域活性化やビジネス需要の1つの“苗床” になりそうです。
ユニークな情報交流人口と思われる例をいくつかご紹介します。
心の伊達市民(北海道伊達市)
伊達市以外に在住の人を対象。年会費にあたる「市民税」は年額1口千円(何口でも可能)を支払うと会員となり、会員には税額に応じた特産品が年1回贈られるほか、年4回の広報誌などが郵送される。
伊達市は雪が少なく比較的温暖な気候が受けて北海道内でも人気の移住先となっていますが、この取り組みを通じて、移住予備軍を集めたいという意図もあるようです。
平成18年3月末時点での登録者は235人と約2ヶ月での実績はなかなかの滑り出しです。
山梨グローバルネットワークづくり事業(山梨県)
2005年11月から開始し、海外居住者106人 国内居住者 50人 合計 156人(登録者数 2006年1月1日現在)に対し、6か国語ホームページにより、祭事・イベント情報、名所・特産品情報、交流・宿泊施設情報など県の情報を世界に向けて発信するとともに、県にゆかりのある外国人、特に、今までに留学や研修等により山梨滞在経験のある外国人に対し、ホームページを通じて海外人材データベースに登録してもらい、国際交流の進展に役立てています。
平成大野屋事業(福井県大野市)
第3セクターの(株)平成大野屋が1996年に始めた取組で、登録者は81人、全国の“大野”姓を持つ“大野さん”に対し、大野市のまちづくりに対する協力を呼びかけ、賛同した人を「平成大野屋」の「支店主」として登録し、情報紙「平成大野屋かわら版」を発行・送付している。「支店主」である“大野さん”は、全国で大野市の文化や情報を多くの方に広報する役割を担い、また、まつりなどの運営協力や支店主の地元の情報提供をしながら、様々な形で大野市と交流を深めている。なお、「支店主」がイベント協力で大野市を来訪する際には、宿泊旅費の一部を補助しています。