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「ありがとう農場ガーデン!稔り(みのり)の森応援ファンド」(仮称)

今、農場ガーデンづくりがにわかにヒートアップしつつあります。
今回は、匿名ながら、実際の農場視察にもとづく感想や考えをメモしておきたいと思います。

農場は、その醸しだす“たたずまい”に、農場主の信念、経営の姿、ものづくりへのこだわりが現れます。
地域内外のお客様とのコミュニケーションを重視する農場主は、農業としての営みとともに自らが目指す農場作りに向け、草花や果樹、樹木、木製品、地形を駆使した景観・環境のデザインを様々な応援者の力を受け、日々生き生きと模索しています。
当然、知恵と体力、費用についても負担は大きいですが、信念を形にすることへの夢や楽しみがそれを上回っているという状況でしょう。

旭川のT農場、ここはトマトのもぎ取りやトマトジュースで有名な農場です。T社長の“たたずまい”づくりへの思いは大変力強いものがあります。
また、同じ地域で農業を営む仲間の農場主のお一人、U農場のU社長も相当なこだわりがります。U農場の場合は、奥さんや娘さんが実践する英国式のオープンガーデンづくりがその屋台骨になっています。有名なガーデン雑誌にも紹介されているということです。
いずれの農場も、一言、美しい。癒されるのです。
農場主やその家族の個性が、環境デザインとして集大成されつつあるという強い印象を持ちます。

しかし、一方で課題も多いようです。
U農場の場合、美しいオープンガーデンづくりは、手間ひまをかけて、それに惹かれる多くの人々が地域内外からリピーターとして訪れる反面、なかなかお金が落ちる仕組みが整えられないということです。

私が素晴らしいと思うのは、農場の本丸ともいえる農場主の住宅やショップ、関連施設周り、オープンスペースを含めたちょっとした農場ガーデンの環境づくりです。
農場ガーデンは、農場主の信念の結晶であり、地域の生産や交流のアイデンティティ、子どもから大人までの生きた食農教育や木育の現場、そして地域内外の住民にとって記憶に残る風景・たたずまいでもあります。
実は多くの要素が凝縮された多面性な存在なのです。

これを、単純に農場主の負担にしてしまうのはあまりにももったいない!
将来的にも、是非、持続を応援していきたいですよね。
そこで、農場主と私たち市民との共生関係のヒントを積極的に見出したいと思います。
農場ガーデン1 農場ガーデン2
持続的に地域に素晴らしい環境が担保されるためには、農場主が日々努力されている取組みに対し、私達市民の応援の気持ちを何か形にするということです。
北海道には、皆さんもご存知の知床での一坪トラスト運動、帯広の森への市民参加、函館の町並み保全ファンドなど先行する功績がります。
規模や質は異なりますが、これらと比較しても、点で存在する旭川地域を含む全道の農場ガーデンづくりに対するトラスト運動を市民レベルで組織化していくことに、大きな意義を感じます。そのひとつの方法としてファンドの設立が考えられます。

「ありがとう農場ガーデン!稔り(みのり)の森応援ファンド」(仮称)
農場にお世話になっている多くの方々を中心に、北海道農業者の思いのこもった質の高い環境デザインからもたらされる長期的な恩恵に対し、対価を支払う、もしくは環境づくりの再生産に必要な資金を提供する、こういう趣旨でのお手伝いができないでしょうか。
恐らく、北海道で農業を営む約60,000の農家のなかでも、高い意識を持ってガーデンづくりを行っている所はさほどないと思います。
そういう農場ガーデンを、いくつかピックアップし、資金提供を促す仕組みです。資金提供者は農場ガーデンづくりの出資者として、資金提供額の半額相当の農産物を郵送さえる。これを1年毎に更新していく。いわゆる「景観・環境トラスト」と「生産物直販会員制度」を融合した取組みです。
集まった資金は、ファンド事務局から各農場ガーデンに分配され、その成果がホームページなどで紹介されるわけです。当然、農場指定も可能にします。
また、各農場にも、「ありがとう!稔りの森・農場ガーデン」応援募金箱をファンド事務局が設置し、その収入額はすべてその農場で活用いただけるということもやってみたいと思います。

このような、仕組みの組み立てを行い、運用を進めていく先には何が見えるでしょうか。
農業主と市民との学びの連鎖や異業種と農業主との関係が生まれ、美しい農業景観・環境づくりがにじみ出てくるような美しい社会・風土のはずです。

そんな夢をいだきつつ、皆が無理をしない範囲で実践に移すための準備を進めてみたいと思います。