TOPに戻る

「クリエイティブ・クラスの世紀」から

北海道新聞の9月9日(日)の現代読書ナビに紹介された「クリエイティブ・クラスの世紀」は、最近何人かの方から、ぜひ読むよう奨められていました。(まだ買ってないですが・・・)

クリエイティブ・クラスの世紀
今後の経済発展には、「技術(technology)」、「才能(talent)」に加えて、多様な価値観を許容する「寛容性(tolerance)」の“3T”が欠かせない、というのが著者のリチャード・フロリダさんの主張だそうです。
そして、その3Tに富んだ社会・地域こそが成長すると。

この説には、エリート主義では?という批判もあるそうですが、最近の社会創造性のなさ、大きな意味でのデザインの没落がかなり気になっている私としては、大変興味深い主張に思えます。

特に、専門技術集積の低い北海道にあっては、芸術家やデザイナー、建築家、料理人、農業家などが、それぞれの領域にはまり込むことなく、トータルの社会デザインのベースを持つべきだと思います。
そして、ナチュラリストが北海道に集まるのと同様に、自ずと志向を同じくする人材が北海道に集まるという神話を築く必要があります。

具体的にはどのような動きをしなければならないのか、これから考えなければならないことばかりですが、農業・農村は間違いなく有力な舞台になるでしょう。

中標津・格子状防風林(北海道遺産)

生産地域には、きれいな水、土壌、樹木、空、空気に加え、季節で変化する景観や生産物、そして、営みを支える農家住宅や各種施設、さらには、休暇需要や、環境体験プログラム、料理技術など多くの人が様々な関わりを持ちえるポテンシャルがあります。

創造性を掻き立てる文化的・空間的土壌をすでにもっている北海道の農業・農村から、今世紀をリードする経済、雇用、感性のデザインが具現化されていって欲しいものです。
このような動きを立ち上げるために、最も重要なことは、貧しい農業から豊かな農業へ、農家の経営の建て直しと、自律した意識を持っていただくことです。
既得権益にしがみつく農協・ホクレンの解体・再編の潮流を、国を巻き込んで加速することが、現実的でしょう。