値上げと根上げ
世の中には多くの矛盾があるものです。
農業や地域づくりの現場に仕事場を持つ私としては、社会システムの矛盾を伝えなければ、と思いを日に日に強くしています。
例えば、乳製品、オーストラリアの大干ばつやアメリカのバイオエタノールの推進の影響を受け、コーンや大豆の値段が高騰しています。
そのオーストラリアでは、生産費の高騰とともに、牛乳を卸す値段が倍増しているそうです。
日本でも、飼料の高騰が著しく、さらに原油高騰の煽りを受け、これまでに経験したことのない厳しい経営環境におい込まれています。
しかし、日本の場合は、今年度の乳価は据え置き。
乳業メーカーや酪農乳業に携わる人々が、値上げによる国民の牛乳離れを恐れているから、と言うのがその理由だそうです。
ほんとにそんなことが起きるのかな?
そういう消費者保護を見せかけた安売り、顧客獲得競争、やはり流通事業者やメーカー主導ですよね。あらゆるしわ寄せが瀕死の状態の生産者に課されます。
このような状況は、牛乳に限りません。米、小麦、大豆、・・・いわゆる政府の介入により補助金で制御されている生産調整物は、こういった国際社会の変化に対応できないほど遅れた仕組みになっています。
アメリカでは何故、穀物価格が高騰するのか?何故日本の農家はジリ貧なのか?
環境の時代を盾に人間や家畜のための穀物をエネルギーに転換するということと、中国の経済成長との関係は?
安売り競争に興じる大流通の仕組みと、そのしわ寄せを一手に引き受ける農業とは?
何かがおかしいですよね。
農業王国・北海道は、どうやって賢く資金を残していくか?
かなり乱暴な話ではありますが、日本の中での近い将来の食糧争奪戦に勝てる北海道のあり方を考えると、産地の組織化と独占販売権、これを求める外資や本州資本の北海道の産地争奪を巡る見えない戦争を制する必要があります。
ドールが、苫小牧東部にブロッコリーの畑200haを確保しています。しかもそこにドールの名前が出てこない!
都市で言う「再開発」の農地版の姿がこれでしょう。
農地経営権をいかに守れるか、これが当面の課題です。
こういう戦いをやれる組織が北海道にあるのでしょうか?本来はJAやホクレンでしょうね。それと北海道庁。
北海道に関心のある皆さんには、いろいろな状況をちょっとだけ理解して欲しいです。
まずは、安売り店を賛美しないことから始めましょう!
値引きセールなどを実施している主なスーパー(日経新聞12月21日)
イオン
イトーヨーカ堂
ダイエー
西友
大丸ピーコック
アークス
オークワ
ハローズ
ほんのわずかの商品の値上げと、北海道農業者の間近な根上げ・廃業、食糧の不足が確実な今、どちらが大切なのか、是非お考え頂きたいものです。