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2006年10月31日

これも木育、あれも木育(その1)

「子どもの成長とともに、大事にされてきた机の天板を記念品にできないか」。
教職員や町役場でも話が広がっているのは、町が地元の全6小学校にスギを使った勉強机を提供し、6年間使った机の天板(台の部分)を「卒業証書」に利用しようという試みです。
熊本県小国町、ここでは、身長に合わせながら「マイデスク」として使うことができる高さを自由に調節できる学習机を地元の木材加工の第3セクター「悠木産業」が製作しています。
6年間を過ごす児童たちにとってみれば、思い出がいっぱいしみ込んだ勉強机は、個人の差こそあれ、どれもかなり使い込まれ、児童たちの愛着も人一倍あるに違いありません。
子ども達の思い出づくりと地元産業の活性化を実現するこの取組、約80%が森林地帯でそのほとんどがスギで占められている小国町ならではのアイデアと言えるでしょう。
町の役場の方も「机の天板は簡単に取り換えられる。卒業時、大切な思い出になるものにしてあげられれば」と話しているそうです。
しかし、実際に実行されているかは不明です。実現されていれば素晴らしいのですが・・・。
これからの地方の地域づくりは、都市に流出する子ども達に、将来“鮭”のように故郷に帰っりたくなるDNAを植え付け、愛情を持って送り出すことが必要です。
そのための木、そのための思い出、そのための学び舎は、とてもとても大切な『木育』のよりどころだと思います。
そんな取組がこの北海道でも取り組まれることを期待しましょう。

2006年08月02日

恐るべし!広島県安芸高田市川根地区(その2)

岩手日報「とことん住民力」の特集

②地域発案「お好み住宅」 若い世代呼び込む【2006.6.2】

山と清流の風景に溶け込んだ瓦屋根の家々は普通の市営住宅ではない。若い世代の定住を狙った「お好み住宅」だ。

お好み住宅

広島県安芸高田市川根地区の市営住宅は、家賃は月3万円。
設計段階から入居者の要望が反映され、20年後には入居者が安く購入できる。中山間地の公営住宅としては異例の人気で、1999年から16世帯が入居。
さらに7戸の建設が予定されている。
入居には条件がある。義務教育を受ける子どもがいて、20年住む。そして地域づくりに参加する。公募し、住民が面接する。
4年前に家族3人で広島市内から引っ越した寺田祥枝さん(42)は「近所とのつながりが楽しい。空気がきれいで、息子のアレルギーも落ち着いたんです」と田舎暮らしを満喫する。
この施策を提案したのは川根振興協議会、つまり住民だ。過疎と高齢化が進む中、若者の定住策として考えた。今では川根小の全校児童23人の3分の2を占める。

同地区のある旧高宮町は、2004年に周辺6町村で合併し安芸高田市となった。
合併を推進する広島県、そして川根地区のある安芸高田市は、川根をモデルに、集落単位ではなく、学区や大字ごとの慣習として培われた地域の単位での住民自治組織づくりに動き出している。

「知恵を出し、汗をかき、身銭を切る」
これからの時代、待っているだけでは、生き残れません。広島県安芸高田市川根地区の例には、中山間地が生き抜く独創的なアイデアと可能性が秘められています。
北海道も頑張りましょう。

恐るべし!広島県安芸高田市川根地区(その1)

今までに見たことのないような、田舎を舞台とした感動の記事を発見しました。
岩手日報「とことん住民力」の特集がそれ。田舎暮らしを追及する方々には必見です。

以下、記事の要約です。

①地区に1軒だけの商店 全世帯出資で存続【2006.6.1】

山肌が壁のように迫り、車1台がようやく通れる道を抜ける。瓦屋根と水田が織りなす美しい風景が広がった。
広島県安芸高田市川根地区、江(ごう)の川水系に沿った中山間地だ。
地区の中心部に、唯一の商店「万屋(よろずや)」とガソリンスタンド「油屋」がある。主にお年寄りが訪れ、食材から雑貨まで購入する。

油屋

6年前、農協は合理化で、店舗の廃止を決めた。車があれば、40分かけて都市部に買い物に行けばいい。だが、ここに頼っていたお年寄りは困り果て、住民の約半分が65歳以上の「限界集落」という事情もあり、地域は揺れた。

川根振興協議会(住民の組織)会長の辻駒健二さん(61)は、廃止が決まった店舗を地域で譲り受けることで、店を存続させる可能性はあるとみて、すぐに地域で話し合った。
全260世帯が1000円ずつ出資し、地域での店舗運営を提案。
住民からは否定的な声が上がったが、会長は「元気な者も今は良くても、いずれ年寄りになる。高齢者を支えていく地域づくりをしようや」と訴え、全世帯が出資し、店は残った。

協議会には長い歴史があるそうで、発足したのは約30年前の1972年、豪雨による水害で大きな被害を受け、若者は過酷な自然環境に見切りを付けて出て行き、過疎化も進んだのだそうです。
住民が始めた自治組織には、やがて全世帯が加入し、宿泊研修施設の運営から、ユズの加工といった地域振興、福祉サービスに使う「一人一日一円福祉募金」まで、住民が提案した施策で、住民自身が運営する地域づくりに取り組んでいるそうです。

目からうろこの組織文化。
田舎の偉大な挑戦、田舎暮らしを希望される方々も住民として参戦する時代はすぐそこまで来ています。

2006年07月22日

日常の中の”大きな田舎”(読者からの寄稿)

読者の方から投稿をいただきましたのでご紹介したいと思います。
日常生活の中で、作り・育てるよろこび、これは、田舎暮らしの表面的な部分に戸惑いを感じている方々への、どんぴしゃの回答でもあるかもしれません。
以下、読者の方の原文です。

 ”団塊の世代が定年を迎える”の情報が新聞や放送で盛んに流されている。
小生も64歳で放送局の技術職を退職し、在職中に発症しためまいの症状とたたかい、且つ付き合いながら自分らしい生活を何となく築いてきて、いま67歳を迎えている。 
体調との関係で、自分に出来ることや楽しめることを選別しながら、失敗して自信をなくさずに、むしろ自信を一歩一歩高めていく中で楽しめる生活を追い求めてきたのだ。

40数年にわたる都市部でのサラリーマン生活を振り返ってみるに、それはそれは一生懸命会社という組織に尽くしてきたし、小生の仕事がら、放送施設のいわゆる建設や構築といった未来に残る”物”を残してきた。 それが小生の生き甲斐でもあったし、サラリーマン生活の足跡だと、いまでも多少の自負心はあるが。

しかし、退職後のここ数年の中でも、特に最近になって思うことはある意味”田舎暮らし”に共通する心理なのだろうが、自分の身の回りの衣食住に関係した事で、ささやかなものでも自分で作り又は育てて、それが今の生活にちょっぴりでも接点があることが、如何にうれしい出来事なのかをはじめて理解できるようになってきた。
 会社生活をしている時は考えもしなかったことだ。逆を返せばサラリーマン生活というものは、本当に地に足をつけた生活からは少しかけ離れたものだという事が今になってよくわかってきた。

● 作物の世話や収穫の喜びに目覚める!
3年ぐらい前から市民農園の一角を年額12,000円で借りて自分なりに耕し、好きな野菜を植えている。今年の目玉は沢山のトウモロコシと枝豆を収穫しようと気合をいれているところ。かぼちゃにも初挑戦してみた。
昨年の11月に植えた玉ねぎは、この7月中旬に最高の品質で約60個収穫した
たまねぎ   かぼちゃ

● 100年程も昔の桐のタンスの再生に成功!
すでに亡くなった祖母から受け継いだ100年程も昔の桐のタンス。
古くきたなくなったとはいえ捨てるわけにもいかず、昔のタンスの再生を手がけている家具屋さんに相談したら約20~30万円ぐらいできれいに再生できるとの事。しかし新しい桐のタンスを買える程の金額を投じることには大いに疑問を感じながら帰ってきた。
最近我が家の家屋は耐震工事を行ったが、その時の大工さんの素晴らしい仕事振ぶりが何とも小生の脳裏に残っていて、”自分でも何かやってみたい”と思っていたところだった。
ご先祖様のためにも、この際桐の古タンスを自分できれいに再生してみようと思い立った。自給自足の生活の一環だと考えてのスタートだ。そして作業開始から間もなく1ケ月。いま二段重ねタンスの上の段が完成した。大工さんがやってたカンナかけも何とかできたし、きれいになったタンスを見て自分でもにやりとした。これまでかかった経費(主に大工道具代と塗料代)は約1万9千円ほどである。
今日から下の段のタンスにとりかかったが、現状での写真を見て頂きたい。まあプロの仕事並ではないが、少なくともインテリアとしても、また実用品としても充分使えるものに生まれ変わっているではないか。
タンス再生  タンス再生

“田舎暮らし”は、必ずしも地方の自然豊かなところに暮らすことをさしているわけではありません。
それは、この体験談が物語っているように、それぞれが満足できる、人間らしい、自分らしい、と考えられる、とても身近な喜びや暮らしを実現することに等しいのかもしれません。
ただ、このような、仕事のやりがいや誇りとは全く異なる世界への気付きの機会がどこにあるのか、ということを考えると、やはり、地方の自然豊かなところに大きな可能性が眠っているのは事実です。

2006年07月10日

野沢温泉村の地縁団体法人「野沢組」

長野県野沢温泉(野沢温泉村観光公式ホームページ)にお世話になった方も多いと思いますが、思わぬ一面を持つ町としてご紹介したいと思います。
皆さんは「惣」という地域組織をご存知ですか?
温泉とスキーで有名な野沢温泉村で活動を続ける地縁団体法人「野沢組」は室町時代からの地域組織である「惣(そう)」に当たり、大変希少な組織文化が継承されています。
地域住民の財産を守るために結成された「野沢組」。その代表たる「惣代」は何と140代以上続いているそうです。
野沢組は、惣代1名と副惣代2名、そして約20名の協議員で構成されており、「惣代」は、明治3年から衆望のある人を選ぼうと、1年交代となりました。
予備選挙で上位5名が選ばれ、さらに地区の代表者による本選挙が行われます。
予備選挙の前に、健康や家族の状態や経済力、統率力など総合的に見てふさわしい人は誰かと、人定めが自然と行われる。予備と本選挙があるのは、2回目は圧倒的な支持を背景に指導力を発揮できるようにするためだそうです。
「惣代」の権限は大きく、村長が当選祝いのあいさつに来るほど。
仕事は専従で、年間320日もつとめるという激務。これを副惣代2人が助ける。また未来を担う若い才能を見つけると、惣代の秘書とし、村全体の仕事を高所から学ばせます。次世代のリーダーを育てるトレーニング場でもあります。
野沢組の仕事は、温泉管理ばかりではありません。
文書管理(江戸時代からの古文書の伝承保存)、式典祭事(道祖神祭り、夏祭り)、林野道路、堰管理、土地管理など。昔から日誌をつけていて、村の生活自治の記録を正確に残すようにしているそうです。

北海道も、こういう誇りある田舎づくりは是非とも見習って行きたいものです。

2006年06月02日

大分県安心院町の農村民泊

大分県北部の宇佐市安心院町(あじむまち)は、全国に先駆けてグリーンツーリズムを宣言した町。10年も前から農村のゆっくりとした時間の中で宿泊する「農村民泊」を実施し、日本全国にクチコミで人気が広がっています。
現在、農村民泊の受け入れ民家は16軒。築100年の農家、古民家、ブドウ農家などがあり、「安心院町グリーンツーリズム研究会」に相談すれば希望に合った農家を紹介してくれる。
農村の時間・空間に自分のベースキャンプをもち、地元情報の収集を行ってみてはどうだろうか。
1泊2食 6,000円 0978-44-1500(安心院町グリーンツーリズム研究会)
本場でのグリーンツーリズム実践講座受講希望者はこちら